PHP で書かれた Web ページを手軽に高速化する方法に、PHP アクセラレーターというものがある。
いくつもの種類の PHP アクセラレーターがあり、複数を組み合わせて使用することもできるらしい。
今回はこれらの PHP アクセラレーターの内の XCache というものをインストールする。
実際のところ当サイト自体が、決して快適に閲覧できるとは言い難いものがあるので、XCache を入れることで少しでも改善したいという思惑がある。
XCache は公式 Web サイト (英文) から入手できる。
公式 Web サイトのトップページ右側にあるメニューの「Download」の項の「Stable Releases」を開くと、「ReleaseArchive」のページが表示される。
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「ReleaseArchive」のページには大きなバージョンから順に記載されており、書くバージョン毎に状態 (status)、簡単な説明 (description)、細かなバージョン (released version) が書かれている。
ここに記されたバージョンの中で、状態 (sutatus) が安定 (stable) で、使用している PHP のバージョンに対応していて、バージョンがもっとも大きなものを団ロードしたい。
当サイトが使用している php のバージョンは5.3 であるので、「ReleaseArchive」のページに記された中でもっとも大きなバージョン (1.3.x) で大丈夫だろう。
更に言えば、現時点では 1.3.0 が最適だと言えるだろう。
XCache の 1.3.0 は、「XCache 1.3.0」と記されたリンクを開いて表示される XCache 1.3.0 のリリースページから入手する。
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XCache 1.3.0 のリリースページの中の「Downloads」セクションを見ると、そこに「Source」と「prebuild binaries for Windows」の文字が見られる。
当サイトは周知の通り、現時点では Windows の上で動作している。
このため XCache も当然 Windows 用を使用することになる。
そして Windows で開発 (コンパイル) 環境を整えるのはとても煩わしいために、バイナリ版を入手するのが一般的だ。
当然ながら、XCache もバイナリ版を入手したい。
そこで、XCache 1.3.0 のリリースページの「Downloads」セクションの「prebuild binaries for Windows」の節のすぐ下にある「release directory」のリンクを開く。
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「release directory」のリンクを開くと、「Index of /pub/Releases/1.3.0/」というページが表示される。
このページには、Windows 用にコンパイルされた XCache 1.3.0 (とそのソースコード) が全て一覧されている。
この中から必要なものをダウンロードすればいいのだが、果たしてどれをダウンロードしたらいいのだろうか。
自分が使っている PHP をダウンロードしたとき、どのファイルをダウンロードしたかを思い出せれば、これはすぐに分かる。
今ならば php-5.3.6-Win32-VC9-x86.zip (またはphp-5.3.6-Win32-VC9-x86.msi) か php-5.3.6-nts-Win32-VC9-x86.zip (または php-5.3.6-nts-Win32-VC9-x86.msi) の何れかだろう。
もしかすると php-5.2.17-Win32-VC6-x86.zip (またはphp-5.2.17-Win32-VC6-x86.msi) か php-5.2.17-nts-Win32-VC6-x86.zip (または php-5.2.17-nts-Win32-VC6-x86.msi) かもしれないし、もっと古いバージョンかもしれない。
何れのバージョンにせよ、ダウンロードした PHP のファイル名が分かれば、その頭に 'xcache-1.3.0-' を付け、拡張子を '.zip' にしたものが、ダウンロードしたいファイル名になる。
PHP のファイル名が php-5.3.6-Win32-VC9-x86.zip なら、ダウンロードする XCache のファイル名は xcache-1.3.0-php-5.3.6-Win32-VC9-x86.zip になる。
実際には PHP のバージョン 5.3.6 用の XCache は無いため、それよりも小さいバージョンの中で最も大きい xcache-1.3.0-php-5.3.0-Win32-VC9-x86.zip をダウンロードする。
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XCache-1.3.0-php-5.3.0-Win32-VC9-x86.zip をダウンロードしたら、これを解凍、展開する。
解凍、展開すると Release_TS フォルダーとその中にいくつかのフォルダー、ファイルが作成される。
この中で最小減必要なのは Release_TSphp_xcache.dll と Release_TSxcache.ini の二つのファイルくらいだろう。
これら以外では、Release_TSadmin フォルダー (とそこに含まれるファイル) および Release_TScoverager フォルダー (とそこに含まれるファイル) を必要に応じて使う可能性がある程度だ。
それ以外のファイルについても、その内容を確認しておくのは望ましいのはいうまでもない。
Release_TSphp_xcache.dll を PHP をインストールしたフォルダーにある .ext フォルダー (正確には php.ini ファイルの中の extension_dir エントリで指定されているフォルダー) にコピーする。
続いて、php.ini ファイルの内容を編集する。
php.ini ファイルには extension エントリが多量に並んだ箇所があるので、その最後にでも extension=php_xcache.dll の一行を追加する。
そして、Release_TSxcache.ini ファイルの内容を php.ini の最後に書き加える。
なおこの書き加えるときには、xcache-common セクションに書かれている zend_extension = … の行と extension=… の行は、全て行頭に‘;’を挿入してコメント行にしておかなくてはならない。
これは、extension=php_xcache.dll を先に書いてので、それとダブらない様にするためだ。
これ以外のエントリについてはそのままでも特に問題はない (最良のパフォーマンスを得るには、Release_TSadmin フォルダーや Release_TScoverager フォルダーを使って、細かく調整する必要があるのだが、ここでは触れないでおく)。
php.ini ファイルを編集して保存したら、Web サーバー (当サイトでは IIS) を再起動して変更を反映させる。
最後アクセスできる適当なフォルダに以下の内容の phpinfo.php ファイルを置き、これに Web ブラウザを使ってアクセスする。
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<?php phpinfo(); ?> |
以下のような表示 (XCache の項目) がされれば正しくインストールされたことが確認できる。
確認できれば phpinfo.php ファイルは削除しておく方が良いだろう
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さて、改めて当 Web サイトにアクセスしてみると、
早くなったような気が........ 余りしないが、それでも今までよりは若干益しな気もするので、まぁ良しとしておこう。